目次
サウンド傾向
鋭いドンシャリ/サブベース主導の重厚サウンド/高域はギラつき・輪郭強め
おすすめ
パワーと刺激を同時に求めるリスナー/金属的な高域や強い低域を楽しみたい人/エネルギッシュなロックやエレクトロ系トラックを好む人
合わないかも
自然で落ち着いた音やボーカル中心の音を求める人/長時間リスニングを想定している人
印象
爆発的なサブベースと鋭い高域を噛み合わせた、KZらしさ全開の超攻撃型ドンシャリ。粗さすら勢いに変えて鳴らす力強さ。
このインプレは個人購入によるものです。細かめに聴き込んでレポートしているので、「ざっくりどんな音か知りたい!」という方は【⑦総評】以降だけ読めばだいたいわかります。

純正イヤピ・ケーブル使用。スマホ→audirect Atom4で接続。80時間ほどエージングしました。
全体バランス
温度感
とてもクール。
メイン帯域
低・高域。ドンシャリ。
第一印象
カリカリシャープでクールなドンシャリ。じつにKZ。サブベース押しが強い。
音場・定位
横
広がりはあるが中央定位が弱く、やや不自然。
奥行き
低・高域の押し出し強く、近く浅め。
高さ
やや低めに天井あり、圧迫感がある。押し出しのせいでそう聞こえるだけかも。
定位の正確さ
左右に分かれて中央がスカスカで、あまり正確ではない。
音像サイズ
やや大きめ。
輪郭・分離
輪郭は下はやや甘めだが、全域とてもシャープでくっきり。分離そのものは並だが、輪郭がよく整って粒立ち良く聞こえる。
低域の質と量
量感
多め。特にサブベースが強い。
質感
サブは最深部だけ膨張して全体を包むが、それ以外はやや締まりがありメリハリのある質感。
立ち上がり・キレ・制動
サブベースは膨らんだままだがダルさはない。ミッドは立ち上がりは並だが制動はそこそこよく、全体としてはややスピード寄りのパンチ型。
ボーカルへの干渉
ややあり。
中域の質
ボーカル位置
定位はやや引いて、輪郭だけやや前に出てくる。
透明感
あまり透明感はないが、かといって強い濁りもなく、そういう意味では中間。張りは強めにあり、しっかりと低域に埋もれない存在感は出せている。
厚み・母音の伸び
厚みはないがサブベースによく支えられてペラペラには感じない。伸びはプツリと切れてあまり艶や余韻はない。
高域の質
滑らかさ/粗さ/鋭さ
粗めで鋭く、かなり派手。解像感もしっかりあるが、サブベースがマスクして抑えてくれるので、耳障りなシャリつきや聴感上の不快感は少なめ。
刺さり感
ピークこそ感じるが、エッジの鋭さ同様にマスクされて痛さはない。
空気感・倍音の質感
金属的でドライ。倍音はとても自然。
ハイハット・金管の粒感と輝き
ハットはアタックやや強めで、響きはしっとり。金管は輪郭が強めに拡散するが、しっかりと太めの芯もある。厚みこそ欠けるがドライな輝きが鮮明さに直結して、なかなか力強い表現。
疲労耐性
聴き疲れ原因
低域の圧と高域の粗さ。聴感上の不快感こそないが、しっかりと典型的なドンシャリ疲れ。
装着疲労感
なし。
長時間使用への適性
非常に短い。
総評
ハイパワーな低域とギラギラな高域の組み合わせ。
低域の質感が一番の特徴。ルーズなサブベースに強く量感を割いて全体を包ませている。このサブベースが中域を支えてスカスカにならないようにして、高域をマスクしてピークやエッジをマイルドにしてくれている。ミッドベースは全体を包むというよりはやや締まって、パンチ感を出している。
高域はかなり粗めだが、あまりくどい演出感はなく輪郭だけ強調されている。低域がマスクしていなければとても痛くて聞けないタイプだが、それゆえの派手さはしっかりと出ている。
低域の質感が一番の特徴。ルーズなサブベースに強く量感を割いて全体を包ませている。このサブベースが中域を支えてスカスカにならないようにして、高域をマスクしてピークやエッジをマイルドにしてくれている。ミッドベースは全体を包むというよりはやや締まって、パンチ感を出している。
高域はかなり粗めだが、あまりくどい演出感はなく輪郭だけ強調されている。低域がマスクしていなければとても痛くて聞けないタイプだが、それゆえの派手さはしっかりと出ている。
中域は最初からあまり考慮されていないようにも感じるが、張りの強さでしっかりと派手な高域と強い低域に対してアピールできている。なにより凹みが強すぎてスカスカになりそうなところを、広がるサブベースが支えて、強調された輪郭が空回りしないのがいい。
低域・高域いずれもドが付くほどの暴れ馬だが、破綻するどころか不快感をなくすようにうまく噛み合わせて、力強い迫力と解像感を楽しめる機種としてまとまっている。実にKZらしさ溢れるドンシャリ機です。
聴きどころ
ただのドンシャリではなく、出すぎているくらいのサブベースを骨格にまとった超迫力のドンシャリです。
その特徴にそのまま従って、機種と同じタイプの曲、具体的に言うなら低域の重みと高域の眩しさで聴かせる曲でその個性を見てあげてください。
火山の噴火のような力強さと、雷のような眩しさを発揮するときこそ、最もこの機種らしさが出るときだと思います。
その特徴にそのまま従って、機種と同じタイプの曲、具体的に言うなら低域の重みと高域の眩しさで聴かせる曲でその個性を見てあげてください。
火山の噴火のような力強さと、雷のような眩しさを発揮するときこそ、最もこの機種らしさが出るときだと思います。
サブサブサブサブってたくさん言いまくった記事だったので、何回か数えてみたら12回も言っていました。それくらいサブが特徴的なサウンドですよ。
スペック等
インピーダンス:26 Ω
感度:108 dB
周波数帯域:20–40000 Hz
プラグタイプ:3.5 mm
ピンタイプ:0.75 mm
ケーブルタイプ:銀メッキケーブル
ケーブル長:120±5 cm
装着タイプ:インイヤー
公式サイトより引用
- カテゴリー|イヤホン
- メーカー|KZ
- 価格帯|-3,000円
- メイン帯域|高域メイン帯域|低域
- 音の温度感|クール
- 音場サイズ|中
- 音像サイズ|大
- 定位|不正確
- 分離|並
- 低域:量感|大
- 低域:質感|中間
- 低域:タイプ|パンチ系
- ボーカル位置|引き気味
- 透明感|ナチュラル
- ボーカルタイプ|輪郭型
- 伸び|あっさり
- 粗密・滑らかさ|粗い粗密・滑らかさ|鋭い
- 刺さり感|刺さりあり
- 空気感|金属的空気感|ドライ
- 倍音の質感|自然
- 得意楽器|打ち込み得意楽器|シンセ得意楽器|金管得意楽器|ドラム得意楽器|ベース
- 入手形態|自費購入
- 記事の種類|レビュー・インプレ
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