目次
サウンド傾向
フラット寄り/中域重視/超ワイドレンジ/無機質かつ繊細
おすすめ
女性ボーカル/アコースティック/空間描写/定位フェチ/音の輪郭を味わいたい人
合わないかも
低音の沈み込み・量感に期待する人/楽しくノリたい人/駆動力のない環境
印象
無機質で整然とした中に、異常なまでの空間表現と音像精度。響きの余白すら音楽に変えるような描写力。

このインプレは個人購入によるものです。細かめに聴き込んでレポートしているので、「ざっくりどんな音か知りたい!」という方は【総評】以降だけ読めばだいたいわかります。
PC→bqeyz lin→douk audio U3(MUSES8820D交換・12V電源)で接続。エージング時間不明。一度ハウジング内の断線修理をしています。純正ケーブル・パッド使用。オーストリア製モデル。
全体バランス
温度感
中央~微クール。無機質。
メイン帯域
中域。
第一印象
広い。繊細だけど薄さは感じない。下は控えめ。
音場・定位
横
とても広い。コンサートホールのよう。
奥行き
しっかり前で鳴っている。階層的な奥行きはあまりないが、気にならないほど見通しがいい。
高さ
天井は感じなくないが、ホールの天井に自然に反響するような広がりがある。
定位の正確さ
ピタッとくっきり。
音像サイズ
中~そこそこ小さい。パズルのピースのようにハマる。
輪郭・分離
全域は分離良好。輪郭もおおむねくっきりしている。
低域の質と量
量感
少なめだがしっかり聞こえる。
質感
タイト。ベースは極小粒で糸のように滑らかにつながる。
立ち上がり・キレ・制動
立ち上がりスピーディ。しっかり制動の効いてるキレのいい低音。
ボーカルへの干渉
まったく邪魔しない。ボーカルが気持ちよく聴ける。
中域の質
ボーカル位置
自然にくっきり前。作って前に出している感じではない。
透明感
最上級の透明度。指先で弾くと澄んだ音が響く、薄く透き通ったワイングラスのよう。
厚み・母音の伸び
ふくよかではないが、足りないと思わない程度には厚みはある。よく伸び、余韻が美しい。
高域の質
滑らかさ/粗さ/鋭さ
滑らかな輪郭の中に解像度由来のエッジがある。いい意味でシャープ、くっきり。
刺さり感
なし。ボーカルの鮮明さに対していいところを攻めている。
空気感・倍音の質感
きわめてナチュラル。繊細だけど頼りなさはない。線が細いというより、輪郭のディテールが細かいと言えば伝わるか。
ハイハット・金管の粒感と輝き
粒立ち良く後引くハット。金管は金色の輝きや味わいよりも、磨きこんだ眩しさと滑らかさがある音。
疲労耐性
聴き疲れ原因
解像度の高さ由来。
装着疲労感
少ない。個人的にはずっとつけてられるが人を選ぶかも。
長時間使用への適性
ほどほど~長め。
総評
ドライバもハウジングも大変シンプルな構成で、純粋な設計力で勝負して圧倒的な空間を作り出している凄みを改めて思い知らされる。
かつては高級機だったものが再生産と価格改訂を経て現在は実売2万円前後。同価格帯で空間描写の上手さを競わせたらおそらく右に出る者はいない。価格崩壊と言っていい。
かつては高級機だったものが再生産と価格改訂を経て現在は実売2万円前後。同価格帯で空間描写の上手さを競わせたらおそらく右に出る者はいない。価格崩壊と言っていい。
あらゆる音源をそつなく鳴らす懐の深さも魅力だが、打ち込みよりはアコースティックのほうが定位の良さや広がり・繊細な描写を楽しめるだろう。響きや間に込められたニュアンスを丁寧に描き出してくれる。
なかなかの動力喰いで有名で、そこそこの駆動力のアンプが必要な点は注意が必要。ウチもギリギリ。貧乏人にはキツイ。
全体的に褒めすぎた自覚はありますが、本当に気になる粗がないんだからしょうがないよね。
なかなかの動力喰いで有名で、そこそこの駆動力のアンプが必要な点は注意が必要。ウチもギリギリ。貧乏人にはキツイ。
全体的に褒めすぎた自覚はありますが、本当に気になる粗がないんだからしょうがないよね。
聴きどころ
ご存じ澪ホン。アニメに出てきて有名になったのも今は昔。ボーカル曲に関してはわざわざおすすめを紹介するまでもないでしょう。好きな女性アーティストの曲をそのままK701で聴いてください。すべてが極上です。
ゆえに女性ボーカルはあえて外して、「空間を埋め尽くす音」と「空間を残す音」の両極で描写力を楽しんでいただくのがよいと結論付けました。
ゆえに女性ボーカルはあえて外して、「空間を埋め尽くす音」と「空間を残す音」の両極で描写力を楽しんでいただくのがよいと結論付けました。
私はこのヘッドホンについて真に驚くべきおすすめトラックを多数発見したが、ここに記すには余白が狭すぎる。
何を聴いても良くて、本当に2曲選ぶのが難しかったです。名機と言っていいのではないでしょうか。
何を聴いても良くて、本当に2曲選ぶのが難しかったです。名機と言っていいのではないでしょうか。
スペック等
再生周波数帯域 (Hz) 10 – 39800
ケーブルの長さ(m) 3
ドライバーサイズ(mm) 50
最大入力電力 (mW) 200
定格インピーダンス (Ω) 62
感度 (dB SPL/V @ 1 kHz) 105
再生周波数帯域 10 – 39800 Hz
重量(g) 235
- カテゴリー|ヘッドホン
- メーカー|AKG
- 価格帯|-20,000円
- メイン帯域|中域
- 音の温度感|ニュートラル
- 音場サイズ|広い
- 音像サイズ|小
- 定位|正確
- 分離|良好
- 低域:量感|小
- 低域:質感|タイト
- 低域:タイプ|スピード系
- ボーカル位置|前寄り
- 透明感|クリア
- ボーカルタイプ|バランス型
- 伸び|良好
- 粗密・滑らかさ|滑らか粗密・滑らかさ|鋭い
- 刺さり感|刺さり完全抑制
- 空気感|有機的空気感|ウェット
- 倍音の質感|自然
- 得意楽器|金管得意楽器|バイオリン得意楽器|ギター得意楽器|ピアノ得意楽器|ボーカル
- 入手形態|自費購入
- 記事の種類|レビュー・インプレ
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