目次
サウンド傾向
中庸〜ややウォーム/強ドンドン弱シャリ/一体感重視
おすすめ
キックの圧とノリを楽しみたい/ライブ感やステージ一体感が好き/ロック・ヘビメタ
合わないかも
繊細なボーカル表現を聴きたい/シャープでカリッとした高域が好き
印象
強いキックと埋もれず立つボーカル。あえて分離や精密さを削ぎ落とした、バンドの低域に溺れる快楽と一体感極振りチューニング。

このインプレは個人購入によるものです。細かめに聴き込んでレポートしているので、「ざっくりどんな音か知りたい!」という方は【総評】以降だけ読めばだいたいわかります。
純正イヤピ・ケーブル使用。スマホ→BQEYZ linで接続。120時間ほどエージングしました。
全体バランス
温度感
下は暖かめだが中~上はクール。総じて中庸〜ややウォーム。
メイン帯域
低域・高域。ドンシャリ。
第一印象
近くてアタック強めのドンシャリ機。演出強めだが狙いがわからない。
音場・定位
横
一定の広がりはあるが壁に反響するよう。
奥行き
かなり近いが奥行は明確にある。音源にもよるが、自分もステージに立っているよう。前方に長方形のステージがあるような音場ではなく、自分を中心に半円状に広がるような音場。
高さ
あまり高くない。天井に反響するが圧迫感はない。
定位の正確さ
音場が近くて音像が大きいのでそれなり。
音像サイズ
全域大きめ。
輪郭・分離
輪郭は全域やや甘くして聴きやすさを出している。分離は全域かなり甘い。
低域の質と量
量感
多めで圧強め。
質感
ルーズ気味で柔らかい。バスドラムはアタック強め。粒立ちはかなり大きい。
立ち上がり・キレ・制動
いずれもそれなり。やや弾力寄りだがスピードもそこそこ両立したバランス型。
ボーカルへの干渉
やや被る。強めのキックで胴鳴り潰しぎみ。
中域の質
ボーカル位置
中。押し出しは弱いが輪郭は前に抜けてくる。
透明感
芯や演出的厚みと引き換えに透明感は薄めだが、かわりにエコーがけて清涼感を演出している。音量を大きくすると顕著。
厚み・母音の伸び
胴鳴り少なく厚みはないが、芯は強めに1本通って実体感がある。サ行の刺さりは抑制しているが、歯擦音をやや滲ませて厚みを演出している模様。伸びはあっさり。
高域の質
滑らかさ/粗さ/鋭さ
やや粗いがエッジの鋭さはない。
刺さり感
少なめ。シャリつきも少ない。
空気感・倍音の質感
自然。誇張なく伸ばしの成分だけ素直に伸ばしている。
ハイハット・金管の粒感と輝き
ハットはアタックは弱め、余韻はゆっくり減衰してしっとり感あり。金管はやや膜感はあるがかなり太い芯がしっかり主張している。良く伸び、壁に反響して良く響く。
疲労耐性
聴き疲れ原因
あまりないが、あえて言うなら低域の圧。
装着疲労感
軽量シェルでとても快適。
長時間使用への適性
長め。
総評
ステージに立てる音場と存在感の強い低域が組み合わさって、ド派手な低域の中でバンドメンバーと一体になることを目指した音作り。
低域のキックをかなり強くしてインパクトを出している。下支えが失われた中域の組み立て方はユニークで、不快にならない程度に滲ませて厚みを、エコーがけて清涼感を演出しているのが面白い。
ボーカルが繊細な曲では気になるが、ロックの低域の中で一体になっているならむしろこれくらい演出があったほうが低域に埋もれにくくていい。
輪郭や分離の甘さ・高域の刺激のなさは一見弱みだし疑問にもなるが、クッキリカリカリにして刺激を強くしたら一体感が薄まってしまうことを見越したうえで、意図的に甘く設計したと考えるほうが自然だろう。なにより実際、楽しい音楽体験としてしっかり成立している。
中域の構成が難しく、聴き取りにかなり時間をかけました。一体になる音作りという狙いもなかなか見抜けず、久しぶりに手ごわい機種でした。聴き疲れしない音でよかったです。
聴きどころ
一体になって低域を聴いてくださいという強いメッセージ通りにいくのがよいでしょう。特に音圧モリモリ激ツヨかつハイスピードなトラックがおすすめ。好きなロックバンドを聴いてキックのリズムに身を任せれば、観ているライブ感とはひと味違う新鮮な一体感を味わえるでしょう。それで平成アニソン持ってくるってどうなんっていう
スペック等
振動板素材 チタンメッキグラフェン
筐体素材 PC+アルミニウム合金
ドライバー構成 10mmダイナミック+ バランスドアーマチュア
再生周波数帯域 20~20,000Hz
感度 107dB
インピーダンス 16Ω
ケーブル 高純度OFC
カラー ブラック、ブルー
コネクタ 0.78mm 2Pin
ケーブル長 1.2m
入力プラグ 3.5mm
- カテゴリー|イヤホン
- メーカー|NICEHCK
- 価格帯|-3,000円
- メイン帯域|高域メイン帯域|低域
- 音の温度感|ウォーム
- 音場サイズ|中
- 音像サイズ|大
- 定位|不正確
- 分離|一体感重視
- 低域:量感|大
- 低域:質感|中間
- 低域:タイプ|パンチ系
- ボーカル位置|中
- 透明感|曇り気味
- ボーカルタイプ|輪郭型
- 伸び|あっさり
- 粗密・滑らかさ|粗い粗密・滑らかさ|中間
- 刺さり感|刺さりなし
- 空気感|有機的空気感|ウェット
- 倍音の質感|自然
- 得意楽器|ドラム得意楽器|ベース
- 入手形態|自費購入
- 記事の種類|レビュー・インプレ
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